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2016年04月11日 Mon

なぜ漆喰を使うのか(再掲)

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室内の仕上げは、漆喰の壁がいいと考えています。

漆喰は、古代エジプトの壁画や、高松塚古墳の壁画の下地に使われている丈夫で長持ちする塗り壁です。

石灰岩を焼いて水と混ぜ合わせることで、白くて硬い土壁になります。日本のお城の壁や蔵に使われているので、わたしたちには馴染みの深い壁です。厚みは意外と薄くて、せいぜい1ミリですが、一度塗れば、何年もの間長く持ちます。

左官屋さんが平滑に塗ることで、真っ平らな壁ができます。ビニールクロスのように静電気を帯びないので、ホコリが付くこともありません。

表面は平滑ですが、肉眼では見えない細かな穴が開いていて、湿度の高い時には空気中の湿気を吸い、室内が乾いてくると湿気を放出する性質があります。

室内の湿度が、ある程度保たれるので、梅雨時は汗が引き、乾燥した冬でも肌がしっとりします。

土壁なので、蓄熱効果もあります。一度温めたり冷やしたりすると、夏はひんやり冬はぽかぽかと、しばらくその効果が続きます。

さらに、漆喰壁は廃棄されると土にかえりますが、石灰分はまた水に溶けて、地中で長い時間をかけ石灰石に還ります。永遠になくならない素材なのです。

何やら、不思議な話に聞こえますが、こればかりは体感していただかないと理解していただけないと思います。

当事務所では、現在お住まいの家で、漆喰壁の内部を見せていただくこともできますので、どうぞご連絡ください。

漆喰の優れた調湿調温作用が体感出来ます。

木組みの家「高円寺の家」ダイニング

床は桧、壁は漆喰です