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2008年09月03日 Wed

本の紹介「工匠たちの技と智恵」太田邦夫・著

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最近続けて興味深い本が出版されました。
今日ご紹介する本は「工匠たちの技と智恵」太田邦夫・著(学芸出版)です。この本は建築士会の機関紙に連載されていた、世界中の木造建築の、伝統的な技術と智恵の紹介です。
面白いのは没頭のイランの「床が横に動く家」です。なぜ横に動くのかは、読んでのお楽しみですが、イランが地震国だといえばもうお分かりでしょう。
太田先生は一昨年まで「ものつくり大学」で教鞭を執ってらっしゃいました。木造を志す学生達と、行田の町に残る古い建物の実測調査や作図を指導されていました。
退職後に、これまで撮りためた写真を整理されて、今回の出版の運びとなったようです。日本の伝統構法の見直しが進む今の時期に、世界の伝統的な建物を知るのも面白いと思います。(文・松井郁夫)