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2018年02月16日 Fri

「中落合の家2」進行中

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「中落合の家2」に太陽熱集熱パネル「びおソーラー」が載りました。

詳しくはこちらから

「中落合の家2」びおソーラー搭載

2018年02月16日 Fri

「漢方の本陣」内部解体始まりました

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滋賀県長浜市の木之本で始まった築270年の古民家再生は、4年目に入りました。

室内の荷物の片付けも終わって、ようやく内部の解体が始まりました。

大きく傾いた柱と、30年も前に傾きを止めるために入れた鉄骨が姿を表しました。

これから、大直しのために土壁を一旦崩します。土は採っておいてまた使います。

むかしの土のほうが性能がいいからです。

この日は、滋賀の工務店さんで、パッシブハウスを実践されている工務店の夏見さんにお越しいただき、温熱改修の打ち合わせも行いました。

この規模の古民家の温熱改修は、全国でもまだ例がないかもしれません。

夏見さんの「空気の流れをコントロール」をするという考えに目からウロコです。

工事には一年を要しますが、完成が楽しみです。乞うご期待。

2018年02月16日 Fri

町並み保存運動40年、OB新年会

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全国の歴史的な町が壊されていった高度成長時代に、立ち上がった市民運動「町並み保存運動」

OBの方には、文化庁の刈谷さんと益田さん、東大の西村幸夫先生や法政大の陣内先生、千葉大の福川先生と赤坂先生、谷根千の森まゆみさん、歌舞伎町を取材している稲葉さん、鹿島出版の森田さん、小諸の荻原さん、雑司が谷の多児さんなどなど、多くの旧友がいます。

発足から40年になりました。20代で参加して、全国の町並みを回り、実に多くのことを学びました。

都市化の流れの中で失った原風景の大切さ、

人と町や建物の関わりが希薄になってきた画一化の波、

人格形成の場であった、歴史的な町並みが失われることによる喪失感、などなど。

そして何よりも、古民家をつくった先人達の知恵と工夫。

その優れた日本固有の木組の技術体系。

ちょっと大げさですが、当事務所では木組の家づくりを通して、明治の西欧化によって断絶され翻弄された日本文化の150年を埋める作業をしている気がします。

このメンバーで、これからの日本の町並みや古民家再生・利活用に提言できることがないか模索したいと企んでいます。

 

 

 

2018年02月03日 Sat

講演会のお知らせ

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山形県鶴岡市に於いて、つるおか住宅活性化ネットワークの企画で講演会とパネルディスカッションを行うことになりました。

テーマ:「歴史的建築物、民家の良さを【つるおか住宅】へ」(仮題)

日時:2月24日(土)13:30~15:30

場所:東北公益文科大学 鶴岡キャンパス 大学院ホール

記念講演:松井郁夫 株式会社松井郁夫建築事務所 所長

          一般社団法人 ワークショップ「き」組 理事長

          一般社団法人 住宅医協会理事

          一般社団法人 地域素材利用協会理事

パネルディスァッション:司会 高谷時彦 東北公益文科大学 大学院特任教授

      パネリスト: 松井 郁夫 株式会社松井郁夫建築事務所 所長

             神田 順  東京大学名誉教授

             菊間 満  山形大学名誉教授

             剱持 猛雄 「番匠 剱持工務店」棟梁

 

 

          

2018年01月26日 Fri

寒波到来!木組の家の温熱データを公開します。

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外断熱、木組みの家「東馬込の家」は温熱性のを高め、データーを計測しています。

スマホに飛ばした数値を公開します。

詳しくはこちらから。

「東馬込の家」断熱性能の公開

2018年01月17日 Wed

【合掌】今日を忘れない -阪神淡路大震災から23年-

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1995年1月17日の未明に巨大地震が阪神淡路を襲いました。

それまでに体験したことのない地震の大きさに、当時40歳のわたくしは大きな衝撃を受けました。

高速道路が倒れたり、木造建築ばかりか大きなビルが倒壊し、密集地が火災に見舞われました。

まるで地獄を見るような、ニュース映像は今も鮮明に蘇ってきます。

6434人の人命が失われ、うち8割の5000人近くが建物や家具の下敷きになり亡くなりました。

わたしの設計人生は、23年前の今日から始まったと言っても過言ではありません。

昔から地震に強いと聞かされてきた日本家屋の耐震性が疑問視され、わたし自身の作っている建築に再度向き合うようになった日です。

しばらくしてから現地を訪れ、被害の概要を見て回り、心に決めたことが有ります。

それは、大きな地震に見舞われたとしても、「生存空間を確保する」建物をつくることです。

行き着いたのは「貫」の入った民家のつくりかたでした。

倒壊家屋の中で「貫」が効いて粘り強く残った民家を見たときの感動が、そのままわたしの設計方針となりました。

古来から先人たちの実践してきた、柱に「めり込み」大きな変形をしても、倒壊を回避する「貫の効果」を実感したからです。

その後の国の実大実験、2007年から2011年のEディフェンスでも「貫の粘り強さ」は実証されました。

2016年4月に起きた熊本の地震のように、繰り返し揺らされる地震も「貫の復元力特性」は効果的です。

わたしが「貫はやめてはいけない」をモットーに、民家に学びながら現代住宅を作り続けているゆえんです。

古民家をノスタルジーとして語るばかりでなく、災害に対する知恵と工夫の答えを内包している建物として考えてゆきたいと思います。

伝統的な日本の家は、本来の安心安全で豊かな暮らしを送ることの出来る建築であると考えています。

阪神大震災で倒壊しない納屋

阪神大震災で倒壊しかった貫で粘る納屋 生存空間が確保されている

伝統木造 実大実験 2007年筑波

伝統木造 実大実験 2007年筑波 初期剛性24トンに耐える

18㎝まで傾社しても10トンの余力あり これ以上倒壊しない

18㎝まで傾斜しても10トンの余力あり これ以上倒壊しない 変形能力が高く復元力特性が大きい

 

 

2018年01月11日 Thu

「2018古民家再生ゼミ」始動

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古民家は、民泊法施行の今年、さらに注目を集めます。

古民家を活かし、日本の伝統技術をみらいにつなぎましょう。

詳しくはこちら!

2018古民家再生ゼミ始まります!