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2007年07月18日 Wed

つくば「大工育成塾卒業制作建物」加力実験

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新潟県柏崎で大きな地震が起きました。
被害に見舞われた方々と潰れてしまった家々を思うと胸が痛みます。TV放送を見ると、むかしの家は地震に弱いのかという不安感を持つ人が増えそうで心配です。
日本の山や職人技術を引き継ぐならば、伝統的な造り方を踏襲し、工夫することの決意をしなければなりません。私たちの先達は、なにを残そうとしたのでしょうか。
スケッチは、つくばの建築研究所で行われた伝統的な木造建築の水平加力実験の様子です。建物は、国土交通省が支援する「大工育成塾」の一期生が造りました。金物に頼らない土壁の家です。水平に50cmまで加力しました。
柱の破損や土壁の落下など、多くの課題を残しましたが、予想を上回る初期剛性と、加力後も倒壊しないことが分かりました。詳しい分析は、住木センターの報告書を待たなければなりません。
これからの私たちに出来ることは何か?「むかしといまをみらいにつなぐ」技術と熱意を改めて持たねばならないと思います。(画・文 松井郁夫)

つくば「大工育成塾卒業制作建物」加力実験