2013年11月15日 Fri

いまこそ「木組の家」に住みたい!

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著=松井郁夫 / 出版社=彰国社 / 2013年 / 1,600円

いまこそ「木組の家」に住みたい!

「むかし」の知恵を生かし「いま」に伝え、「みらい」につなぐ。

2004年に出版した「木組の家」に住みたい!の続編です。
好評につき木組みの家づくりを事例を交えて描きました。 2008年より実大実験に参加させていただいた折に感じた所見や、3.11以来のエネルギー問題に対する温熱の考え方も描いています。 
山を守る木の値段を検討し、植林費用を山に還す方法や、木の特性を活かす手仕事の大切さなども書きました。
ワークショップ「き」組メンバーの事例も載りました。
本物の木の家に住みたいと思う方や、木造住宅を志す人たちが、一軒でも多く木組みの家が建てられるように、
3年の年月をかけ心をこめて描きました。是非お手にとってご覧ください。

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目次

第一章 いまこそ木組の家を 
人工環境の進行  /  住環境の人工化とエネルギー問題
環境に配慮する  /  伝統的手仕事を見直す
むかしといまをみらいにつなぐ  /  気候風土と地域を見直す

第二章 ワークショップ「き」組の活動
ワークショップ「き」組の家とは
こだわり① 無垢の木にこだわる  /  こだわり② 自然素材でつくるエコな家
こだわり③ 適正な価格でつくる   /  こだわり④ 山を守る
こだわり⑤ 職人技を生かす   /  こだわり⑥ シンプルな架構
こだわり⑦ 木組だからできる耐震の工夫  /  こだわり⑧ 間取りとデザイン

第三章 もっと知りたい「き」組の家
事例1:鵠沼海岸の家  /  事例2:青梅の家
事例3:葛西の家  /  事例4:豊田の家
事例5:江原の家(長期優良住宅)  /  事例6:朝霞の家
事例7:切久保の家  /  事例8:常田の家
事例9:パッケージ・プラン

第四章 「き」組でつくる燃費の良い家
家の燃費を考える  /  省エネルギー基準の変遷
改正省エネルギー基準の目的  /  素材の吸放湿を考える
呼吸する木組  /  「パッケージ・プラン」の温熱環境
さらに快適で燃費の良い家を目指して

第五章 山を知る
山の現状  /  伐ったら植える
山の値段を安定させる  /  履歴の表示(トレーサビリティ)
家をつくる木材のつくり方  /  川上(山)川下(まち)の意識
乾燥 強度 精度を確保する

第六章 伝統は職人がつくる
ハウスメーカーの存在  /  大工技術の継承
職人の木を視る力  /  伝統を受け継ぐ
経験主義を見直す  /  プレカット(機械加工)は救世主か
設計者は何ができるか  /  時代を観る目
環境を大切にする  /  素材から考える
架構を重視する  /  情報の波にのまれない

第七章 「き」組の住まい手に向けて
迷える住まい手  /  家をつくる意味
ボーダーラインを超えない  /  レジャー林業
共存共栄の家づくり  /  家はだれのもの

第八章 家づくりからまちづくりへ
日本の風景  /  地域の気候風土を知る
土地の歴史・文化を引継ぐ  /  民俗学的見地に立つ
風土との調和  /  一軒の家からまちを考える

あとがき